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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻6号

2000年06月発行

文献概要

臨床報告

著明な網膜滲出性病変を呈した後部強膜炎の1例

著者: 林一1 水澤志保子2 中村誠3 藤澤久美子3

所属機関: 1県立淡路病院眼科 2市立西脇病院眼科 3神戸大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1277 - P.1281

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 著明な網膜滲出性病変を呈した後部強膜炎の1例を経験した。症例は48歳女性,主訴は左眼視力低下である。汎ぶどう膜炎症状,硝子体出血および脈絡膜腫瘤形成と著明な網膜滲出性病変を左眼に認めた。特記すべき既往歴なく,当初,仮面症候群や眼悪性リンパ腫などの悪性腫瘍を疑ったが,CT,MRIにて特徴的な後部強膜の肥厚を認め,後部強膜炎と診断した。副腎皮質ステロイド薬の点眼およびプレドニゾロンの全身投与で次第に自覚症状,他覚所見の改善を認め,後部強膜の肥厚も消失した。しかし続発緑内障および併発白内障が生じたため,マイトマイシン併用線維柱帯切除術および超音波乳化吸引術+眼内レンズ挿入術を施行し,良好な眼圧コントロールおよび視力を得た。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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