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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻7号

2000年07月発行

臨床報告 カラー臨床報告

インターフェロンβ投与により発症した腎性網膜症の1例

著者: 石井由佳1 久保田敏昭12 本田祐恵1 猪俣孟1 斉藤雅之3

所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室 2国立長崎中央病院眼科 3九州大学医学部第3内科学教室

ページ範囲:P.1333 - P.1337

文献概要

 33歳女性が4年前にC型肝炎と診断され,インターフェロンβの投与開始直後に受診した。矯正視力は正常で,近視以外に眼科的に異常はなかった。ネフローゼ症候群が発症し,投与は7週目で中止されたが,その5日後に矯正視力が右0.6、左0.1に低下した。両眼の乳頭周囲に軟性白斑が多発し,網膜の表層性出血,黄斑浮腫があった。さらに5日後に視力が右0.15,左0.06に低下した。星芒状白斑が出現し,腎性網膜症と診断した。5か月後に視力と眼底所見がほとんど正常化した。本症例は,インターフェロンβの投与により腎性網膜症が起こり得ることを示している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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