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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻7号

2000年07月発行

文献概要

臨床報告

腫瘍摘出術を行った拡大傾向の著明な虹彩黒色細胞腫の1例

著者: 石井清1 国松志保2 小島孚允1 兼子耕3

所属機関: 1大宮赤十字病院眼科 2東京大学医学部眼科学教室 3大宮赤十字病院病理部

ページ範囲:P.1347 - P.1351

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 60歳女性が右眼の虹彩腫瘍で紹介され受診した。腫瘍は色素が豊富で,直径は2.5mmであり,角膜後面に接触していた。以後14か月後に腫瘍は1.5倍に増大した。悪性黒色腫の可能性と角膜内皮細胞などへの悪影響などを考慮して腫瘍を摘出した。病理診断は虹彩黒色細胞腫であった。拡大傾向のある虹彩黒色細胞腫は悪性黒色腫との鑑別が困難であり,角膜内皮や水晶体に合併症が生じる可能性がある場合には摘出手術が望ましいことを示す症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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