icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻7号

2000年07月発行

臨床報告

脳血管障害性眼球運動神経麻痺による麻痺性斜視の手術成績

著者: 河野玲華1 長谷部聡1 細川満人1 山根貴司1 白神史雄1 大月洋1

所属機関: 1岡山大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1353 - P.1357

文献概要

 1984年から1999年に岡山大学医学部附属病院眼科で手術を行った,脳血管障害が原因と考えられる眼球運動神経麻痺28例を対象に臨床的特徴と手術成績を検討した。対象は虚血性眼球運動障害15例,脳内出血・梗塞によるものが13例で,病型は核上性麻痺10例,動眼神経麻痺8例,滑車神経麻痺6例,外転神経麻痺3例,核・核下性複合神経麻痺1例であった。全身合併症としては高血圧(54%)と糖尿病(21%)が多く認められた。手術で16例(57%)に機能的治癒が得られた。機能的治癒が得られなかった12症例のうち核上性麻痺が7例を占め,この原因として,脳内出血・梗塞の後遺症による融像機能障害や眼球運動神経支配の障害が推察された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら