icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻7号

2000年07月発行

文献概要

臨床報告

飲酒起因の自己眼球摘出により視交叉部血腫を呈した1例

著者: 仁上靖12 鈴木美奈子1 君塚佳宏1

所属機関: 1太田総合病院付属西ノ内病院眼科 2東北大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1375 - P.1378

文献購入ページに移動
 51歳男性が飲酒中に酩酊状態になり,転倒して右眼をジョッキに打ちつけた。脱臼した右眼を自分の指で摘出した。摘出された眼球は形を維持していたが,4直筋は付着部で断裂し,視神経は眼球の50mm後方で断裂していた。左眼に固視点を含む耳側半盲があり,視力は0.08であった。受傷4日後のコンピュータ断層撮影(CT)と磁気共鴫画像検査(MRDで視交叉部に径10mmの血腫があった。左眼の耳側半盲の原因として,血腫による視交叉部圧迫と視交叉部での神経線維損傷が考えられた。左眼の最終矯正視力は0.4に回復した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?