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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻8号

2000年08月発行

文献概要

臨床報告 カラー臨床報告

萎縮性黄斑疾患の網膜断層像

著者: 加藤千晶1 森敏郎1 戸來透1 劉玉蓮1 谷藤典子1

所属機関: 1岩手県立中央病院眼科

ページ範囲:P.1429 - P.1433

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 Alport症候群に合併した黄斑変性1眼と錐体(—杆体)ジストロフィ3眼の黄斑部の断層像をOCTを用いて観察した。Alport症候群では感覚網膜の厚さの減少と網膜色素上皮,脈絡毛細管板の高反射層の菲薄化が観察された。錐体(—杵体)ジストロフィでは,全例で視細胞層を示す低反射層が消失していた。疾患眼の中心窩網膜厚の平均は56.0±21.4μmであり,正常対照眼(136.3±12.3μm)に比べ有意に減少していた(p<0.01)。また,疾患眼の黄斑部陥凹の平均直径は1,452.8±149.3μmであり,正常眼(1,258.5±47.1μm)に比べ有意に増大していた(p<0.05)。OCTは萎縮性の黄斑病変の観察に有用な検査と思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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