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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻8号

2000年08月発行

臨床報告

上斜筋麻痺の回旋偏位に対する感覚適応

著者: 堀川晶代1 平井美恵1 河野玲華1 長谷部聡1 大月洋1

所属機関: 1岡山大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1447 - P.1450

文献概要

 先天性上斜筋麻痺35例と後天性上斜筋麻痺33例を対象に,自覚的と他覚的回旋偏位の関係を検討した。自覚的偏位はHarmsの正切に回旋計測器を組み合わせた方法で,他覚的偏位は走査型レーザー検眼鏡で得られた画像から,乳頭図心と中心窩を結ぶ線と水平線のなす角度を計測して決定した。回旋に対する感覚適応は,他覚的偏位から自覚的偏位を減じたものとした。先天性,後天性とも他覚的と自覚的偏位の間に相関が認められた。他覚的偏位と感覚適応の間にも相関がみられ,後天性よりも先天性のほうが強く認められた。回旋に対する感覚適応は先天性により強く,しかも感覚適応の進行する傾向は他覚的偏位の大小や年齢に影響されないと考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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