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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻8号

2000年08月発行

臨床報告

Stargardt病患者の黄斑部機能評価

著者: 篠田啓1 大出尚郎1 石田晋1 川島晋一1 角田和繁1 桂弘2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部眼科学教室 2国家公務員共済組合連合会立川病院眼科

ページ範囲:P.1453 - P.1458

文献概要

 65歳の女性が飛蚊症で受診した。矯正視力は両眼とも1.0で,昼盲・夜盲はなく,特記すべき家族歴はなかった。両眼とも,特徴的な眼底所見と蛍光眼底造影所見を呈し,Stargardt病・黄色斑眼底IV群と診断した。以後8年間,黄色斑の数と範囲はやや増加し,視力は不変である。ゴールドマン視野検査では異常がなく,走査レーザー検眼鏡(SLO)での微小視野計測で,固視点周囲に比較暗点が検出された。EOGでは,Arden比がやや低下していた。Full fieldの網膜電図はほぼ正常であった。多局所網膜電図(mERG)では,中心から10度付近に輪状の応答密度の低下があった。これらの検査法が本症での視機能評価に有用であることを示す症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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