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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻8号

2000年08月発行

文献概要

臨床報告

異なる経過を示した成人樹氷状網膜血管炎の3例

著者: 内藤章12 阿部俊明2 吉田まどか2 野呂充2 玉井信2

所属機関: 1山形市立病院済生館眼科 2東北大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1471 - P.1476

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 47歳女性,35歳女性。30歳男性に樹氷状網膜血管炎が発症した。症例1は両眼性で,髄膜刺激症状を伴う虹彩毛様体炎と硝子体混濁があり,網膜全体に樹氷状網膜血管炎があった。視力は左右とも0.04に低下した。ステロイドパルス療法で経過が好転したが,眼圧が上昇し,手術加療が必要となつた。症例2は片眼性で,軽度の霧視があり,視力は良好であった。眼底後極部に樹氷状網膜血管炎があつた。無治療で所見が改善した。症例3は両眼に樹氷状網膜血管炎と黄斑浮腫ないし滲出斑があり,ステロイド薬内服で軽快したが,漸減中に再発があった。本症例群は,樹氷状網膜血管炎が成人にも発症し得ることと,臨床症状と原因が多様であることを示している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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