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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻8号

2000年08月発行

文献概要

臨床報告

超音波乳化吸引,眼内レンズ挿入術のベーチェット病の眼発作に影響する因子

著者: 高橋真紀子1 松尾俊彦1 山岡昭宏1 桑田秀範1 大月洋1 井上康2 江木邦晃3

所属機関: 1岡山大学医学部眼科学教室 2井上眼科 3川崎医科大学附属川崎病院眼科

ページ範囲:P.1499 - P.1502

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 ベーチェット病の併発白内障に対して,超音波乳化吸引と眼内レンズ挿入術を施行した12例16眼について検討した。最終発作から手術までの期間が6か月未満の症例や,罹病期間が長い症例で,術後1年間に眼発作を生じる割合が有意に高くなった。全身症状や内服薬などは,術後の眼発作との関連はなかった。手術を契機とした眼発作頻度の増加はみられなかった。術後は全例で視力改善が得られ,重篤な術中・術後合併症は認められなかった。ベーチェット病患者に対しても比較的安全な白内障手術が可能であり,手術時期は最終発作から6か月以上の期間をおくのが望ましいと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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