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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科54巻9号

2000年09月発行

文献概要

臨床報告

白内障術後早期に角膜穿孔した1例

著者: 早野真紀1 田中稔2 木村吉孝2

所属機関: 1順天堂大学浦安病院眼科 2木村眼科

ページ範囲:P.1601 - P.1604

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 93歳男性の右眼の白内障手術を行った。上方に強膜トンネルを作製し,10時と2時の位置にサイドポートを作った。水晶体乳化吸引術と眼内レンズ挿入を行ったが,核が固く,術中に後嚢が破損して手術に50分を要した。術翌日から,角膜浮腫,前房出血,前房混濁が生じ,3日目に角膜中央部が融解穿孔して眼内レンズが脱出した。6日目に角膜融解部は径7mmになり,壊死部切除と角膜輪部縫合による結膜被覆を行い,義眼を装着した。全経過中,原因菌は検出されなかった。術後感染症を予防するために,眼周囲の皮膚や腱毛の徹底的消毒,結膜嚢の消毒の強化,耳側切開の禁止,縫合の実施などが必要であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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