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臨床報告
巨大内頸動脈瘤による圧迫性視神経症の1例
著者: 山本亜紀1 滝昌弘1
所属機関: 1常滑市民病院眼科
ページ範囲:P.1605 - P.1610
文献購入ページに移動 76歳の男性に左眼視力障害が突発した。左眼矯正視力は0.6であったが,その4か月後に0.02に低下した。眼底に異常所見はなかった。脳血管造影などで両側の内頸動脈瘤が発見され,動脈瘤による圧迫性視神経症と診断された。左は内頸動脈サイフォン部から中大脳動脈に及ぶ巨大血管瘤であった。動脈瘤は両側性なので手術は行わなかった。以後右眼にも視野狭窄が生じ,初診から2年後の現在,矯正視力は左眼指数弁,右眼0.4である。原因不明の視力障害が内頸動脈瘤に続発しうることを示す症例である。
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