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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻1号

2001年01月発行

文献概要

特集 眼外傷の救急治療

前房・隅角・強膜外傷の救急治療

著者: 近藤寛之1

所属機関: 1福岡大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.31 - P.36

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診断とそのポイント
 1.打撲による前房・隅角の異常
 眼球打撲は虹彩炎,前房出血,虹彩断裂,毛様体解離などを起こしうる。これらは救急治療としては薬物治療で経過をみることができるが,二次的治療を考慮して初診時に所見を正しく把握しておかねばならない。鈍的な衝撃によって眼球が変形したときに障害を受けやすいのは前眼部では隅角部であり,前房出血は通常は,隅角部や虹彩の血管の破綻で生じる。前房出血がみられたら虹彩断裂,毛様体解離を考え,隅角鏡で確認する(図1)。また前房出血が高度であると虹彩や水晶体,眼底の観察の妨げとなる。高度の前房出血では後眼部の障害のあることを念頭におく(図2)。超音波検査で網膜・硝子体に異常がないか確認する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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