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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻10号

2001年09月発行

文献概要

特集 EBM確立に向けての治療ガイド 小児眼科

はじめに—小児眼科におけるEBM

著者: 根本裕次1

所属機関: 1帝京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.8 - P.9

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知らぬは医者ばかりなり!?
 小児眼科には他の眼科分野にみられない医療上の特徴がある。それは,異常の発見,治療方針の決定,そして治療効果の評価をするのは,患児本人ではなく周囲の人間,特に親の役割が非常に大きい,という点である。大学病院や専門病院の外来には患児に付き添って親が来院するが,近年「この治療法では,成功率はどの位で,どこまで治るのか?」「前医が勧める治療法よりも優れたものはないか?」「治療方針に納得できない」というセカンド・オピニオン説明の希望が目立つようになってきた。
 この変化には,少子化,情報の発達など,現代の社会的状況が反映していると思われる。患児の親の世代(30〜40代)は,子供の数が少なく,育児に手を掛ける習慣が普遍化しており,治療による改善要求水準も高い。そして,その判断材料として,視力や手術成功率など,数字で表すことのできる客観的そうなデータを重視する。さらに,この世代はインターネットなどを駆使した情報収集が上手である。現在,インターネット上では,疾患についての解説から,どの医師が何の治療をしているかなどの膨大な情報が公開されており,しかも時間とともに増加の一途をたどっている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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