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特集 EBM確立に向けての治療ガイド 結膜疾患
EBMに基づいたアレルギー性結膜炎の治療薬
著者: 高村悦子1
所属機関: 1東京女子医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.100 - P.108
文献購入ページに移動はじめに
1984年に抗アレルギー点眼薬であるインタール点眼薬が医薬品として用いられるようになる以前は,アレルギー性結膜炎の治療には,血管収縮薬の点眼や,ステロイド点眼薬が用いられていた。しかし,ステロイド点眼薬には,ステロイド緑内障などの副作用があるため,治療の継続が必要となるアレルギー性結膜炎に対しては,安全性の点からも現在では抗アレルギー点眼薬が第一選択薬として不動の位置を保っている。その上,スギ花粉症患者の増加も拍車をかけ,わが国は欧米諸国に比べ抗アレルギー点眼薬が早くから注目され,種々の抗アレルギー点眼薬を処方することができる。しかし,これらの抗アレルギー点眼薬の効果には差があるのか,何か特徴があるのかといった疑問も出てくる。
そこで,スギ花粉症の症例を呈示し,現在用いられている抗アレルギー点眼薬について,アレルギー性結膜炎に対し行われた臨床試験の結果をもとに治療薬の評価を見直してみたい。
1984年に抗アレルギー点眼薬であるインタール点眼薬が医薬品として用いられるようになる以前は,アレルギー性結膜炎の治療には,血管収縮薬の点眼や,ステロイド点眼薬が用いられていた。しかし,ステロイド点眼薬には,ステロイド緑内障などの副作用があるため,治療の継続が必要となるアレルギー性結膜炎に対しては,安全性の点からも現在では抗アレルギー点眼薬が第一選択薬として不動の位置を保っている。その上,スギ花粉症患者の増加も拍車をかけ,わが国は欧米諸国に比べ抗アレルギー点眼薬が早くから注目され,種々の抗アレルギー点眼薬を処方することができる。しかし,これらの抗アレルギー点眼薬の効果には差があるのか,何か特徴があるのかといった疑問も出てくる。
そこで,スギ花粉症の症例を呈示し,現在用いられている抗アレルギー点眼薬について,アレルギー性結膜炎に対し行われた臨床試験の結果をもとに治療薬の評価を見直してみたい。
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