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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻10号

2001年09月発行

文献概要

特集 EBM確立に向けての治療ガイド 水晶体・屈折矯正

調節治療のEBMを目指して

著者: 梶田雅義1

所属機関: 1福島県立医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.142 - P.151

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はじめに
 Gullstrand1)によれば,光が眼球内に入り,角膜と水晶体によって屈折し,網膜上に結像することを眼屈折という。広義には,ある調節状態の機能的結像状況を屈折と呼ぶが,通常は調節休止状態での結像状況を屈折と呼ぶことが多い。これに対して,近方視のために水晶体の屈折力を変化させて一時的に変動した屈折状態を動的屈折,あるいは調節という。
 調節機能は視覚の成立に関する最も重要なシステムの1つであり,全身の異常に最も鋭敏に反応することはよく知られている。IT革命が急速に進行している現在,長時間の近方作業を強いられる環境も少なくなく,わずかな調節異常でも容易に眼精疲労を発症する。このような環境と生体との関わりの変化を熟知せず,これに応じた処理がなされないとき,患者の訴えを理解するだけの臨床検査成績が得られない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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