icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻11号

2001年10月発行

文献概要

臨床報告

中心性漿液性脈絡網膜症を合併した再発性多発軟骨炎の1例

著者: 後藤彰子1 後藤寿裕1 田澤豊1 上村明2 樋口浩文3 佐藤孝4

所属機関: 1岩手医科大学眼科学教室 2岩手県立釜石病院内科 3岩手県立釜石病院形成外科 4岩手医科大学第2病理学教室

ページ範囲:P.1745 - P.1749

文献購入ページに移動
 40歳男性が右眼の球結膜充血で受診した。4か月前から両側の耳介腫脹があった。矯正視力は両眼とも1.2であった。右眼上強膜炎と診断した。眼底に異常はなかった。耳介軟骨の生検で再発性多発軟胃炎と診断された。初診から50日後に膝関節炎が発症した。上強膜炎は副腎皮質ステロイド薬の局所投与には反応せず,全身投与で上強膜炎と耳介の腫脹は改善した。ステロイド薬の全身投与開始から3か月後に,左眼視力が0.3に低下し,中心性漿液性脈絡網膜症が発症した。網膜光凝固で矯正視力は1.0に改善した。再山発性多発軟骨炎にはステロイド薬の全身投与が第一選択であるが,これによって中心性漿液性脈絡網膜症が発症する可能性に留意すべきである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら