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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻12号

2001年11月発行

文献概要

臨床報告

成人に発症した樹氷状網膜血管炎の1例

著者: 川﨑尚美1 清家千鶴子1 樺澤みさと1 大橋裕一2

所属機関: 1松山市民病院眼科 2愛媛大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1845 - P.1851

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 49歳の男性が2日前からの右眼霧視で受診した。35歳で多嚢胞腎を指摘され,1年前から慢性賢不全で透析を行っている。矯正視力は右0.1,左1.0であった。特徴的な眼底所見から右眼の樹氷状血管炎と診断し,ステロイド大量点滴療法を行った。開始から17日後に網膜血管の白鞘はほぼ消退し,36日後に右眼視力は1.0に回復し,以後1年間の経過は良好である。疾患群としての樹氷状血管炎では,網膜の閉塞性病変の有無が治療効果に関係すると推定された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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