文献詳細
文献概要
やさしい目で きびしい目で・23
女性医師へのアンケート調査から
著者: 小田泰子1
所属機関: 1小田眼科医院
ページ範囲:P.1877 - P.1877
文献購入ページに移動 眼科医になって半世紀が過ぎた。私が学生だった頃は,大学に学ぶ女子学生は多くはなかったが,それでも「女子学生亡国論」が言われ,「女は結婚したら家庭に入るもので,仕事も家庭も子供もというのは贅沢だ」というのが大方の考えだった。現在は,女性の労働力に頼らなければ社会が成り立たなくなり,必然的に職業につく女性が増え,医師国家試験合格者も30%以上を女性が占める時代になった。だからといって,女性が働きやすくなったか,というと必ずしもそうではない。育児・家事・介護などは女性の仕事という社会通念は変わっていない。
かつては,医局にいる女性医師が少なかったために長期出張や当直などに配慮されたが,今はそれを期待できない。また,私の子育て時代には,住み込みを雇うこともできたが,それも今は難しい。そういう点では,子どもを育てながら仕事や研究を続けるのは,現在のほうが困難だといえよう。
かつては,医局にいる女性医師が少なかったために長期出張や当直などに配慮されたが,今はそれを期待できない。また,私の子育て時代には,住み込みを雇うこともできたが,それも今は難しい。そういう点では,子どもを育てながら仕事や研究を続けるのは,現在のほうが困難だといえよう。
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