icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻13号

2001年12月発行

文献概要

臨床報告

球結膜下出血と緑内障

著者: 周和政1 杜元洪1 周雄1 曽艳彩1

所属機関: 1中華人民共和国廣州部隊武漢総医院眼科

ページ範囲:P.1970 - P.1972

文献購入ページに移動
 球結膜下出血131例につき,球結膜下出血と緑内障との関係を検索した。健康診断を受けた正常者125名を対照とした。緑内障の判定は,閉塞隅角緑内障については眼圧,暗室うつむき試験,隅角所見,開放隅角緑内障については負荷試験などを含む眼圧,視野経乳頭陥凹,視野に基づいて行った。球結膜下出血群では,14例が緑内障,23例が緑内障疑診と判定され,対照群では,1例が緑内障,8例が緑内障疑診と判定された。両群での頻度には有意差があった(p<0.001)。球結膜下出血群では,初発者よりも再発者の緑内障有病率が有意に高かった(p<0.001)。緑内障有病率は,咳,便秘,目をこするなどの誘因で起こった者よりも,特発的に起こった者で有意に高かった(p<0.02)。以上の結果から,球結膜下出血と緑内障の間には高い関連があると結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?