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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻2号

2001年02月発行

文献概要

臨床報告

視神経陰影の肥大を認めたTolosa-Hunt症候群の1例

著者: 加藤基寛1 富田直樹1 堀口正之2

所属機関: 1小牧市民病院眼科 2藤田保健衛生大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.205 - P.207

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 Tolosa-Hunt症候群に視神経腫脹を伴った1例を経験した。症例は52歳男性で,頭痛および左眼窩痛に弓き続き複視が出現し,近医から紹介された。初診時全方向性の眼球運動麻痺を認め,頭部CT,MRI上,左視神経陰影が肥大していたが,4日後には無治療にて眼球運動や他の臨床症状が改善した。本症例は臨床経過および検査所見から,Tolosa-Hunt症候群と考えられた。本症候群に視神経陰影の肥大を伴った報告は稀である。視神経陰影の肥大は眼窩内静脈のうっ滞によるものと思われる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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