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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻2号

2001年02月発行

文献概要

臨床報告

視力低下および水平半盲をきたした眼窩静脈瘤の1例

著者: 大石賢嗣1 杉山哲也1 岡村展明1 菅澤淳1 池田恒彦1

所属機関: 1大阪医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.217 - P.220

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 64歳男性が左眼の視力障害と視野欠損で受診した。20年前から伏臥位で眼球突出を自覚していた。左眼の矯正視力は0.4で,左眼の下方視野に水平半盲があった。伏臥位直後に左眼の眼球突出が生じた。網膜静脈が著明に蛇行し,乳頭が蒼白化していた。レーザースペックル法で,乳頭の血流は右眼に比べて顕著に低下していた。CTとMRIで,左眼窩静脈瘤と診断した。以後1年間の経過観察で,病像に変化はなかった。本症例の視力低下と水平半盲は,眼循環動態の異常に続発した虚血性視神経症によるものと推定した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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