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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻3号

2001年03月発行

文献概要

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集(1) 原著

先天網膜分離症の兄弟例

著者: 入船元裕1 国吉一樹1 楠部亨1 下村嘉一1 上野山典子2 山本修士3

所属機関: 1近畿大学医学部眼科学教室 2アイサイト上野山眼科 3大阪大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.307 - P.313

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 6歳の男児が視力障害で受診した。矯正視力は左右とも0.4で,両眼に銀箔様の網膜反射と車軸状黄斑変性があった。周辺網膜に分離症はなかった。フラッシュERG (網膜電図)のb/a比は,右1.40,左1.17であった。7歳の兄の矯正視力は右0.5,左0.3で,両眼に銀箔様の網膜反射と車軸状黄斑変性と,下耳側に網膜分離症があった。フラッシュERGのb/a比は右0.96,左0.89であった。X染色体劣性遺伝の網膜分離症ではMüller細胞の異常があるとされ,フラッシュERGのb/a比が減弱することがあるが,これが1以上を示す症例がありうる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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