icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻3号

2001年03月発行

文献概要

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集(1) 原著

斜視角が変動する交代性外斜視を伴った両側内側縦束症候群(WEBINO症候群)の1例

著者: 小沢信介1 坂本郁夫1 小池生夫1 岡野智文1 皆本敦1 三嶋弘1

所属機関: 1広島大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.315 - P.318

文献購入ページに移動
 38歳女性に複視が突発し,軽快しないので7日後に受診した。矯正視力は両眼1.2で,眼底その他に異常はなかった。右側に著明な,左側に軽微なMLF (内側縦束)症候群があった。斜視角が正位から最大30度と不規則に変動する交代性外斜視があった。輻軽は不可能であった。交代性外斜視を伴うMLF症候群(WEBINO症候群)と診断した。8日後に交代性外斜視は外斜位になり,さらに7日後には外斜位と両眼の内転制限は消失した。比較的若年の女性であり,症状が急速に改善したことから多発性硬化症を疑った。頭部MRI検査では異常所見はなく,WEBINO症候群の原因は特定できなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?