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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻3号

2001年03月発行

文献概要

臨床報告

全層角膜移植術後難治性緑内障に対する半導体レーザー経強膜毛様体光凝固術

著者: 粕谷貴生1 原岳2 水流忠彦3

所属機関: 1癌研究会附属病院眼科 2大宮赤十字病院眼科 3自治医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.335 - P.338

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 全層角膜移植術(penetrating keratoplasty:PKP)後難治性緑内障に半導体レーザー経強膜毛様体光凝固術(transscleral cyclophotocoagulation:TSCPC)を施行した10例10眼の成績を報告した。治療回数は1.5±0.7回,観察期間は238.1±61.9日であった(平均±SD)。眼圧は術前37.2±8.5mmHgから,最終観察時において投薬中の症例を含め18.4±10.5mmHgと低下した(平均±SD)。8眼において21mmHg以下の良好な眼圧コントロールを得ることができた。移植角膜片が術前に透明であった5眼のうち4眼においてその透明性が維持された。重篤な合併症として強膜穿孔および硝子体出血が1眼あった。末期緑内障の2眼では眼圧は正常化したが,最終的に光覚を喪失した。TSCPCはPKP後難治性緑内障の手術治療の1つとして有用と結論された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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