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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻3号

2001年03月発行

文献概要

臨床報告

水晶体上皮細胞の重層とアポトーシス

著者: 馬嶋清如1 桐渕恵嗣1 糸永興一郎1 山本直樹2

所属機関: 1藤田保健衛生大学坂文種報徳会病院眼科 2藤田保健衛生大学臨床検査部

ページ範囲:P.347 - P.351

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 Fasおよびslngle stranded DNA (ssDNA)は,細胞のアポトーシスを示す指標である。手術時に採取した水晶体上皮細胞にこれら指標が存在するか否かを免疫組織学的に検索した。資料としたのは、前極に混濁がある22歳男性のアトピー白内障と,白内障手術と眼内レンズ挿入術を受けた6年後に前嚢切開縁に生じた65歳女性の線維性混濁である。前極白内障では,錐体状混濁部の重層する水晶体上皮細胞にFasとssDNAが存在した。後発白内障では,前嚢切開縁の混濁部にある重層する水晶体上皮細胞にFasは存在せず,ssDNAが存在した。この領域の水晶体上皮では,Fasを介さない経路でアポトーシスが起こっている可能性が推定された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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