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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻3号

2001年03月発行

文献概要

臨床報告

黄斑円孔術後再開例の検討

著者: 熊谷和之1 荻野誠周1 出水誠二1 渥美一成2 栗原秀行3 岩城正佳4 石郷岡均5 舘奈保子6

所属機関: 1新城眼科医院 2総合上飯田第一病院眼科 3栗原眼科病院 4愛知医科大学眼科学教室 5京都桂病院眼科 6真生会富山病院眼科

ページ範囲:P.353 - P.358

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 同一術者が連続して行った黄斑円孔手術例594眼中,同手術により閉鎖した553眼中で再開した31例32眼(5.8%)を対象として,臨床像と視力予後を検討した。内訳は男性が9例9眼(28%),女性が22例23眼(72%)で,黄斑円孔の両眼性が8例(26%)あった。再再開例が3眼,再再再開例が1眼であった。初回手術前の平均視力は0.19,再開前は0.53,再開後が027であった。再開後の手術例の25眼中23眼(92%)が閉鎖し,平均視力は0.41に改善した。再手術をしなかった7眼の平均視力は0.26を維持した。以上のように,黄斑円孔再開例には女性と両眼性が多かった。再開例に対する手術は有効であったが,再開前視力には戻らなかった。再開のより少ない術式が求められる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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