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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻4号

2001年04月発行

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集(2)

原著

自然寛解した第1期黄斑円孔の網膜断層像

著者: 下田幸紀1 岸章冶1

所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.421 - P.424

文献概要

 自然寛解がみられた第1期黄斑円孔4例6眼の自然寛解前後での経時的変化を光干渉断層計(optical coherence tomography:OCT)を用いて観察した。初診時,3眼で後部硝子体皮質の中心窩での接着がみられ,中心窩は1眼が嚢胞,2眼が肥厚を示した。他の3眼ではすでに中心窩硝子体剥離(vitreofoveal separation:VFS)が生じており,中心窩は2眼が嚢胞,1眼は網膜剥離を示した。平均8.6か月の経過中,硝子体接着のあった3眼もVFSを生じ,最終的にこれら6眼すべてが中心窩の陥凹を復活した。自然寛解により2段階以上視力が向上したのは5眼(83%),不変は1眼(17%)であった。OCTで硝子体皮質と中心窩の状態を観察することができ,予後の判定に有益であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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