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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻4号

2001年04月発行

文献概要

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集(2) 原著

眼内灌流液によるコアリングの経験

著者: 光藤春佳1 小堀朗1 田中朋子1 鈴木和代1 長谷川千絵1 植村攻2

所属機関: 1福井赤十字病院眼科 2参天製薬株式会社

ページ範囲:P.443 - P.445

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 白内障手術の際に,灌流液BSS PLUSTM中に浮遊している黒色異物を手術室の看護婦が発見した。製造元の検査で,灌流瓶のゴム栓の一部が針を穿刺した際に削りとられて液中に落下したコアリングであると確認された。当日に行われたすべての手術患者に,眼内異物や眼感染症は起こっていない。製造元によると,コアリングの発生率は約0.01%である。その防止策として,針を刺入部の中央に垂直に刺してねじらないこと,複数回の刺入を避けることなどが挙げられる。また,万一これが発生したときのために,フィルタの使用,灌流瓶内の異物の有無をチェックすることなどの対策が望まれる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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