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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻4号

2001年04月発行

文献概要

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集(2) 原著

涙腺多形腺腫症例の臨床的検討

著者: 高村浩1 今野伸弥1 山下英俊1

所属機関: 1山形大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.454 - P.458

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 過去14年間の原発性眼窩腫瘍35自検例のうち,9例が涙腺多形腺腫であり,これを解析した。年齢は19歳から63歳,平均49.O±14.0歳であった。性差,左右差はなかった。発症から当科受診までの期間は5か月から10年,平均4.4±3.7年であった。初発症状には眼球突出と腫瘍触知が多かった。全例に腫瘍摘出術を行った。8例で再発はなく,他施設での腫瘍摘出後に再発した1例が当科で手術を受け,10年後に再発したが,悪性化はなかった。涙腺多形腺腫では,再発と悪性化を防ぐために,初回手術で被膜ごと完全に摘出することが重要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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