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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻4号

2001年04月発行

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集(2)

原著

梅毒性髄膜炎に伴う視神経炎と思われる1例

著者: 古川貴子1 橋本禎子1 八子恵子1 鈴木美佐子2

所属機関: 1福島県立医科大学眼科学教室 2済生会福島総合病院眼科

ページ範囲:P.477 - P.480

文献概要

 30歳男性が1週間前からの両眼視朦で受診した。矯正視力は右1.2,左1.0であった。両眼に乳頭の高度の腫脹があり,視神経炎と診断した。血清学的に梅毒反応が高度陽性であり,髄液の梅毒トレポネーマ血球凝集反応(TPHA)が陽性で,髄液細胞増多があった。コンピュータ断層画像(CT)と磁気共鳴画像(MRI)で頭蓋内に異常所見はなかった。駆梅療法としてペニシリンG1,200万単位を10日間投与し,プレドニゾロンの長期全身投与を併用した。治療開始から15週後に血清と髄液検査値が改善し,乳頭浮腫は消退した。本症例は梅毒性髄膜炎に続発した視神経炎であると解釈した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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