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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻4号

2001年04月発行

文献概要

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集(2) 原著

網膜剥離術後の脈絡膜血流量の変化

著者: 大坪朗子1 磯野博明1 木村保孝1 町田恵子1 岸章治1

所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.493 - P.497

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 黄斑を境界とする裂孔原性網膜剥離が復位した18眼で,脈絡膜循環を検索した。網膜剥離発症から復位までの推定期間は平均45日,復位から脈絡膜循環の検索までの期間は平均3か月であった。レーザースペックル法を用い,網膜剥離復位部と非剥離部の脈絡膜血流をsquare blur rate (SBR)を視標として定量的に測定した。10眼ではインドシアニングリーン蛍光造影(IA)で,脈絡膜循環を定性的に検索した。IAでは網膜剥離境界部の両側で差がなかったが,レーザースペックル法では18眼中17眼でSBR値が網膜剥離復位部で有意に減少し,さらに剥離部と非剥離部を含む黄斑部での血流量が他眼のそれよりも有意に減少していた。陳旧性の網膜剥離復位眼では,剥離があった部位の脈絡膜血流量が減少することを示す所見である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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