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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻4号

2001年04月発行

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集(2)

原著

眼表面温度の分布とその変動

著者: 新美勝彦1 江崎淳次1

所属機関: 1藤田保健衛生大学坂文種報徳会病院眼科

ページ範囲:P.521 - P.525

文献概要

 眼表面温度への涙液の関与を検討した。対象は,眼疾患がない20代から50代の34人で,涙液分泌減少12人を含んだ。医用サーモグラフィ(日本アビオニクス社)を眼前20cmから,開瞼を維持させ,直後,5,10,15秒後の順に測定した。眼表面は部位により温度差があり,上眼瞼鼻側が最も高温で,涙丘付近の眼球結膜が続いた。角膜はこれらの箇所より1.5℃以上低く,開瞼に伴い低温化したが,上方からの涙液に覆われると温度上昇した。涙液分泌減少例では開瞼持続に伴い表面温度の較差が大きくなった。涙液は眼表面の湿度とともに温度の恒常性に役立っており,サーモグラフにより涙液の動的な観察ができた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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