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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻4号

2001年04月発行

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集(2)

原著

視野指標からみた緑内障の進行要因

著者: 市岡伊久子1 市岡尚1 市岡博1

所属機関: 1市岡眼科

ページ範囲:P.532 - P.536

文献概要

 緑内障35名54眼につき,視野を含む諸所見の変化を平均5.3年間追跡した。嚢性緑内障を含む原発開放隅角緑内障23眼,慢性閉塞隅角緑内障8眼,正常眼圧緑内障23眼である。視野検査にはハンフリー静的視野30-2プログラムを用い,mean deviation (MD)とcorrected pattern standard deviation (CPSD)を検索した。正常眼圧緑内障ではMDが有意に低く(p<0.01),CPSDが有意に高かった(p<0.001)。原発開放隅角緑内障と慢性閉塞隅角緑内障では,MDとCPSDは眼圧と視神経乳頭陥凹の進行に相関しなかった。正常眼圧緑内障では,3眼を除き,眼圧が13mmHg以上の例に視野が進行する傾向があり,MDの低下とCPSD上昇とに相関した(p<0.05,p<0.01)。MD値が—5dB以下,またはCPSDが6dB以上の正常眼圧緑内障では,眼圧を13mmHg以下に維持すべきであると結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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