臨床眼科55巻4号

2001年04月発行

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集（2） 原著

含水ゲル眼内レンズ挿入眼の術後早期コントラスト感度

著者： 阿部聡¹ 平井香織² 黒川直行² 野田航介² 細田ひろみ² 林康司² 小西美奈子² 野田徹² 田中靖彦² 根岸一乃³

所属機関： ¹桜ヶ丘中央病院眼科 ²国立病院東京医療センター眼科 ³東京電力病院眼科

ページ範囲：P.565 - P.567

　可塑性（フォルダブル）眼内レンズ（intraocular lens：IOL）挿入を受け，良好な視力を得た67眼の術後早期でのコントラスト感度を測定した。含水ゲルIOL25眼，シリコーンIOL12眼，アクリルソフトIOL30眼である。マルチビジョンコントラストテスター（MCT8000^TM, Vistech）を用いて昼間視コントラスト感度を測定した。測定は術後0.4から3.6月（平均1.7月）に行った。術後コントラスト感度の平均値は，各IOL群問に有意差がなかった。含水ゲルIOL挿入眼での術後早期の後嚢混濁と水晶体上皮細胞の伸展は，視機能に影響する可能性が少ないと半1」断された。