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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻4号

2001年04月発行

文献概要

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集(2) 原著

ベーチェット病患者に対する超音波水晶体乳化吸引術および眼内レンズ挿入術

著者: 小笠原勝則1 高沢朗子1 五嶋摩理1 新妻卓也1 氏原弘1 松原正男1

所属機関: 1東京女子医科大学第二病院眼科

ページ範囲:P.571 - P.574

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 ベーチェット病に併発した白内障7例9眼に,超音波水晶体乳化吸引術と眼内レンズ挿入術を行った。術後6か月から25か月,平均14.3か月の経過を追跡した。術前の矯正視力は平均0.03±0.71,術後のそれは0.20±0.61であり,有意に改善した(p<0.05)。術後6か月間の眼発作回数は平均0.44であり,術前の0.77と有意差がなかった。術前の消炎期間が6か月未満の4眼についても同様であった。術後の眼圧上昇が6眼にあったが,それ以外の合併症はなかった。ベーチェット病に併発した白内障には,超音波水晶体乳化吸引術と眼内レンズ挿入術を第一選択としてよいことと,白内障の状態によっては術前消炎期間が6か月未満であってもよいことを示す所見である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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