icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻4号

2001年04月発行

文献概要

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集(2) 原著

黄斑円孔術後早期に発症した交感性眼炎の1例

著者: 久保勝文1 中沢満1 荒井優子2 桜庭知己3

所属機関: 1弘前大学医学部眼科学教室 2弘前市立病院眼科 3育森県立中央病院眼科

ページ範囲:P.583 - P.586

文献購入ページに移動
 62歳女性の左眼黄斑円孔に対して,硝子体手術,内境界膜切除,水晶体乳化吸引術,眼内レンズ挿入術を行った。術後8日目に前房フィブリン膜が左眼に生じ,その翌日に虹彩炎と漿液性網膜剥離が右眼に起こった。右眼の蛍光眼底造影で黄斑部に蛍光漏出と色素の網膜下貯留を確認した。両眼の交感性眼炎と診断した。全身と局所のステロイド薬投与と抗生物質投与で両眼の炎症所見は速やかに消失し,右眼視力は0.6から1.0に回復した。HLA検査でDR4陽性であった。黄斑円孔に対する白内障硝子体同時手術後の早期に交感性眼炎が起こりうることを示す症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら