icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻4号

2001年04月発行

文献概要

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集(2) 原著

男児の両眼に発生した脈絡膜骨腫の1例

著者: 森谷聡美1 関圭介1 小林義治1

所属機関: 1帝京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.587 - P.591

文献購入ページに移動
 13歳男児に右眼視力低下が突発し,2日後に受診した。矯正視力は右0.1,左1.2であった。両眼眼底に12×10乳頭径の橙赤色病変があり,超音波とCTを含む諸検査から脈絡膜骨腫と診断した。右眼眼底には網膜下出血があり,光干渉断層計(optical coherence tomography:OCT)で網膜分離症を伴う網膜剥離があった。右眼矯正視力は2か月後に0.8,8か月後に1.0に自然回復した。フルオレセイン蛍光眼底造影(fluorescein angiography:FA)とインドシアニングリーン蛍光眼底造影(indocyaninegreen angiography:IA)とで異常蛍光と検眼鏡的な病変部の範囲が一改せず ,FAで造影された範囲が実際の骨腫の存在部位であると考えられた。OCTは網膜剥離などの同定に有用であったが,骨腫の反射像は明瞭でなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?