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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻4号

2001年04月発行

文献概要

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集(2) 原著

脈絡膜新生血管に対する光凝固の血管新生因子に及ぼす影響

著者: 大橋啓一1 高木均1 大谷篤史1 小山真二1 王英泰1 剣持誠司1 植村明壽1 渡部大介1 本田孔士1 小椋祐一郎2 杉田元太郎3

所属機関: 1京都大学大学院視覚病態学講座 2名古屋市立大学医学部眼科学教室 3眼科杉田病院

ページ範囲:P.622 - P.626

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 目的:光凝固後に再発して摘出した脈絡膜新生血管(choroidal neovascularization:CNV)組織について光凝固部位と再発部位を比較し,光凝固の作用を検討すること。
 症例と方法:症例は特発性CNVの48歳女性と加齢黄斑変性の71歳男性。摘出したCNV組織を免疫組織化学的に検索した。
 結果:両症例とも,再発部位には著しい新生血管があり,光凝固部位には内皮細胞がほとんどなかった。再発部位には血管内皮増殖因子(vascular endothelial growth factor:VEGF),アンジオポイエチン—2(angiopoietin2:Ang2)などの増殖因子の強い発現があり,光凝固部位では発現が低下していた。
 結論:光凝固はVEGFやAng2の発現を抑制し,新生血管形成を抑える可能性がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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