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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻4号

2001年04月発行

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集(2)

原著

眼虚血症候群における虹彩ルベオーシスの発生と予防

著者: 永井あづさ1 金森章泰1 井上正則1

所属機関: 1神戸大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.636 - P.640

文献概要

 経過中に虹彩ルベオーシスが発生した眼虚血症候群7例7眼の臨床像を解析した。症例は53歳から67歳で,全例男性である。罹患眼の初診時視力は全例0.4以上で,3mmHg以上の眼圧の左右差が3例にあった。頸動脈の高度狭窄が3例,閉塞が4例にあった。虹彩ルベオーシスは初診後2か月から2年後に発生した。眼底には1例を除いて低循環による網膜症があった。眼動脈カラードップラー検査で4眼に逆流現象があった。経過中に汎網膜光凝固を2眼に行い,1眼に網膜中心動脈閉塞症が発症した。低循環網膜症,眼圧の左右差,眼動脈の逆流現象が虹彩ルベオーシス発症の危険因子であり,その予防には光凝固のみでは不十分であることが結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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