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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻4号

2001年04月発行

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集(2)

原著

色誤認の実態を反映する新しい色覚検査の試み

著者: 中村かおる1 岡島修2 西尾佳晃3 北原健二3

所属機関: 1東京女子医科大学眼科学教室 2三楽病院眼科 3東京慈恵会医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.641 - P.645

文献概要

 色覚異常者における色誤認の実態を評価するために,従来の色覚検査とは異なった視点から2種類の新しい検査法を考案した。1つは順不同に示した赤,緑灰,黄,青の5色,計10本の線から,赤,緑,灰色の線を選択させ,もう1つは,多数の緑の葉の中に配置した10個の赤いツツジの花を指摘させるものである。これを15〜40歳の色覚正常者20名と色覚異常者75名で検討した結果2色型と異常3色型,異常3色型と色覚正常者間でそれぞれ正答数に有意差が示された。
 本検査は色覚異常者に日常生活のなかで無意識に生じている色誤認を反映すると考えられ,簡便かつ鋭敏で再現性にも優れており,職業適性を判断する指標などに発展させることが可能である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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