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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻4号

2001年04月発行

文献概要

臨床報告

網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫に対する硝子体手術の成績

著者: 岩城正佳1 杉浦由美1 竹内実1 堀川寿美代1 鈴木裕子1 内田英哉1 白井美恵子1

所属機関: 1愛知医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.667 - P.671

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 1999年までの4年間に硝子体手術を行い,術後1年以上経過観察できた網膜静脈閉塞症に続発した黄斑浮腫50例50眼を回顧的に評価した。網膜静脈分枝閉塞症27眼,網膜中心静脈閉塞症23眼である。術前の矯正視力は手動弁からO.8まで分布していた。白内障,黄斑上膜,網膜新生血管などの症例は除外した。最終視力とその改善度は両群で有意に上昇し,最終視力は網膜静脈分枝閉塞症のほうが有意に良好であった。最終視力とその改善度は,両群ともに発症から1か月未満で手術を行ったものは,それ以上経過したものよりも良好であった。最終視力は,65歳未満群が65歳以上群よりも有意によかった(p<0.05)。23眼には術前に光凝固が行われていたが,術前の光凝固の有無は手術の結果に関係しなかった。以上の結果は,網膜静脈閉塞症に併発した黄斑浮腫に対する早期硝子体手術は有効であることを示しているように思われる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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