icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻4号

2001年04月発行

文献概要

臨床報告

仮面症候群を示した眼悪性リンパ腫の蛍光眼底像

著者: 寺島和人1 山口克宏2 佐藤武雄1 山下英俊1

所属機関: 1山形大学医学部眼科学教室 2東北大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.679 - P.684

文献購入ページに移動
 73歳女性が5か月前から両眼の視力低下を自覚し,ぶどう膜炎として紹介され受診した。受診時の矯正視力は右0.5,左手動弁であった。眼底には,小型病巣として点状黄白色斑,中型病巣として斑状黄白色斑,大型病巣として隆起性黄白色斑の3型があった。眼底所見と,フルオレセインならびにインドシアニングリーン蛍光眼底造影所見,およびその経過から眼悪性リンパ腫と診断した。眼底の各病型は,網脈絡膜での腫瘍細胞の増殖と浸潤の程度と相関していると判断した。放射線照射で眼底病変は寛解し,右0.9,左0.3の最終視力を得た。以後5年間,再発はない。本疾患は仮面症候群として注意が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?