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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻5号

2001年05月発行

文献概要

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集 (3) 原著

硝子体手術で復位した近視性黄斑円孔網膜剥離の円孔形態

著者: 小林秀雄1 高橋京一1 石原克彦1 岸章治1

所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.799 - P.803

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 硝子体手術で円孔縁に光凝固せずに網膜が復位した,近視性黄斑円孔網膜剥離10眼の黄斑部を光干渉断層計(OCT)で観察し,円孔形態と視力転帰を検討した。硝子体手術では5眼で黄斑前の硝子体皮質を除去し,5眼でさらに円孔周囲の内境界膜を剥離した。硝子体皮質を除去した5眼中3眼で円孔が閉鎖し,中心窩の陥凹が復活した。2眼は円孔が開口したまま網膜が復位していた。内境界膜を剥離した5眼はすべて,円孔が開口したまま網膜が復位していた。円孔閉鎖群と非閉鎖群では,視力転帰に相関はなかった。黄斑円孔網膜剥離では,硝子体手術で網膜が復位しても多くは円孔閉鎖しないことが,術後の再発率が高い一因と考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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