文献詳細
特集 第54回日本臨床眼科学会講演集 (3)
原著
文献概要
パーソナルコンピュータの画面上に矩形波フリッカー視標を呈示し、時間変調閾値を測定した。対象は正常者26眼,高眼圧症106眼,緑内障24眼などである。中心,5度,10度,15度の同心円上の25点で5,10,15,20Hzの時間周波数で求める極限法と,中心部60度の範囲の59点を20Hzで測定するbracketing法を用いた。平均測定時間は極限法で5分,bracketing法で6.5分であった。Bracketing法は極限法よりも長い測定時間を要するが,背景と視標輝度が等しいので固視が安定し,疲労が少なく,広範囲の年齢層の被検者で容易に測定できた。高眼圧症患者では,自動視野計では感度に異常がなく,フリッカー視野のみに感度低下がある例があった。緑内障眼では,フリッカー感度低下に周波数特異性がほとんどなかった。
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