icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻5号

2001年05月発行

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集 (3)

原著

重篤な眼合併症を生じた慢性関節リウマチの2例

著者: 宇佐美好正1 須網政浩1 町田拓幸1 加藤勝1 堀田喜裕1

所属機関: 1浜松医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.871 - P.875

文献概要

 重篤な眼合併症を生じた慢性関節リウマチ(RA)の2症例を経験した。症例1は64歳,女性。右角膜穿孔,左角膜潰瘍にて当科に紹介された。免疫抑制療法や角膜移植を考慮したが全身状態が悪く本人が手術を拒否したため行わなかった。症例2は57歳,女性。両眼の強膜炎,硝子体混濁,滲出性網膜剥離,眼底周辺の隆起病変にて当科に紹介された。ステロイドと免疫抑制剤の点眼および内服による治療を行い,眼所見は改善した。RAの重篤な眼合併症の出現は,致死的血管炎の悪化の徴候とされており,また眼局所の治療のみでは治療が困難であるため,免疫抑制剤を用いた局所的,全身的治療を考慮する必要があると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら