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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻5号

2001年05月発行

文献概要

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集 (3) 原著

眼球マッサージで栓子が移動して予後良好であった網膜動脈分枝閉塞症の1例

著者: 山下啓介1 榊原由美子1 白井正一郎1

所属機関: 1畳橋市民病院眼科

ページ範囲:P.921 - P.924

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 63歳の男性に左眼視力低下が突発し,その2時問後に受診した。1年前に胸部解離性大動脈瘤の手術の既往があった。矯正視力は右1.0,左0.01で,左眼黄斑部を含む後極部に網膜混濁があり,耳上側網膜動脈に栓子があった。網膜動脈分枝閉塞症と診断し,ただちに細隙灯顕微鏡と三面鏡で眼底を観察しながら眼球マッサージを繰り返し,数分後に動脈内の栓子が末梢側に移動した。その直後に左眼視力は0.7になり,視野欠損が軽度改善した。その後栓子は消失し,視力・視野は正常化した。網膜動脈分枝閉塞症に早期の眼球マッサージが奏効した症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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