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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻5号

2001年05月発行

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集 (3)

原著

経静脈的塞栓術後に眼所見が改善した特発性頸動脈海綿静脈洞瘻の1例

著者: 成田亜希子1 舩田雅之1 田邊益美1 八幡健児2 玉井嗣彦2 根本繁3 井川鋭史4

所属機関: 1公立八鹿病院眼科 2鳥取大学医学部眼科学教室 3東京警察病院脳神経外科 4公立八鹿病院脳神経外科

ページ範囲:P.957 - P.961

文献概要

 74歳の女性に頭痛と複視が発症し,左滑車神経麻痺と診断された。6か月後に左眼底に網膜静脈拡張が生じた。脳血管造影で左側の特発性頸動脈海綿静脈洞瘻(CCF)が同定された。その2か月後に左眼に網膜中心静脈閉塞症が発症し,矯正視力が0.2に低下した。経静脈的栓塞術が行われ,その2週後に球結膜の静脈拡張が消失し,6週後に眼球運動がほぼ正常化した。手術の5か月後に視力は0.9に改善した。CCFが滑車神経麻痺の原因になりうることと,視力低下のあるCCFには早期手術を行うべきことが結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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