文献詳細
特集 第54回日本臨床眼科学会講演集 (3)
原著
文献概要
49歳の男性がパワーショベルの修理中,グリースが高圧で噴射して右眼に当たった、,翌日の受診時,右眼は視力O.06,眼圧は35mmHgであった。右眼に眼球突出と高度の眼瞼腫脹があり,眼球不動であった。虹彩離断,虹彩炎,散瞳があった。CT検査で異物は同定されなかった。眼球突出と眼瞼腫脹は持続した。6週後のCT検査で,下眼瞼から眼窩内に,グリースによると推定される肉芽腫が発見された。観血的にグリースを吸引除去したのち,眼球突出と眼瞼腫脹は軽減し,眼球運動もほぼ正常化した。
掲載誌情報