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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科55巻5号

2001年05月発行

特集 第54回日本臨床眼科学会講演集 (3)

原著

脈絡膜新生血管をみたEhlers-Danlos症候群と黄色肉芽腫性腎盂腎炎の合併例

著者: 木許賢一1 帯刀真也1 古嶋正俊1 中塚和夫1

所属機関: 1大分医科大学限科学教室

ページ範囲:P.966 - P.970

文献概要

 34歳男性が右眼の硝子体出血で受診した。右眼の矯正視力は0.03で,眼底に網膜下出血と黄白色の滲出性病変があった。全身検査で,Ehlers-Danlos症候群(Ⅱ型),後頭部に感染性粉瘤,腎に両側性の嚢胞性病変が発見された。血清の抗リン脂質抗体が陽性であった。硝子体切除術後,Ⅱ型脈絡膜新生血管が中心窩の近傍にあった。以後通院が中断したが,約11か月後の左腎破裂の際に右眼に全網膜剥離が生じていた。腎嚢胞から黄色ブドウ球菌が検出され,病理学的に黄色肉芽腫性腎盂腎炎と診断された。腎摘出後に左眼に網膜色素上皮障害が生じた。脈絡膜新生血管に多数の要因が関係することを示す症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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